2009年4月26日日曜日

海外に投稿した論文の返事reject or revise

海外雑誌に論文を投稿した場合
1.Accept
2.Revise
3.Reject
という3つの評価がなされます.
まず,Acceptというのは,書き直しなしで採用という
良い意味で奇跡に近い返事です.
雑誌によりますが,初回投稿後にAcceptの返事がくる
可能性は1割はありません(たぶん数%レベル).

次にReviseを要するという返事です.
これにはminor revision(単語の使い方など細かな修正)から
major revision(論文の構成や実験の見直しなど大きな修正)まで
含まれます.
基本的な考え方として,reviseを要する→修正さえすれば掲載される
と解釈したらよいと思います.

日本人の心情として,たくさん修正を指摘された場合,
不備がたくさんあるから,掲載されないと理解しがちですが,
逆に考えると,論文をより良いものにするためにreviewerが
細かくチェックしてくれたともいえます.

そもそも,掲載に値しない論文の場合,後述する
Rejectという評価がなされます.

Reviseの場合,reviewerの指摘に対して,一つずつ修正を
加えることで,掲載される可能性は大です.
また,必ずしもreviewerの指示通りにしなくても,
反論するという選択もあります.
といっても,全部のコメントに反論するというのは一般的でないので,
しっかり,アドバイスに従って書き直したが,この点に関しては,
我々はこう考える.といった内容になります.

最後にRejectですが,これはどうしようもありません(涙).
rejectされる理由はいろいろあります.
1.論文の内容が掲載に値しない
2.内容にあまりに不備が多い などなど
内容が良くてもrejectされる場合には,その論文がターゲット
としている読者にそぐわないといったことも考えられます.
たとえば,医師全体が読むことを期待している雑誌に,
整形外科の専門的な知識をもりこんだ内容は通りにくいですし,
逆に整形外科の中でも手の手術をターゲットにしている専門誌には,
その専門家をうならせる程の最先端の知識が盛り込まれる必要があります.

最後に私の反応は
Accept 過去に1回ありますが,拍子抜けしました.
Revise あれこれ指摘されても,結局掲載されるから大丈夫
Reject がっかり.指摘された点を踏まえて,他誌に投稿
です.

昨日,投稿した雑誌からmajor revisionと返事がきました.
たくさん修正しなければなりませんが,がんばります.

2009年4月12日日曜日

ラーニングカーブについて

英語に限られたことではありませんが、勉強や仕事を覚える際に
ラーニングカーブ(学習曲線)を知っておくことは大切です。

英語を勉強した期間と得られる効果について
勉強した時間と得られる効果をグラフにすると、直線ではなく、
S字カーブになります。

S字カーブの特徴として、最初横ばいの期間があり、その後
急激に効果が高くなる点が上げられます。

このことを知らないと、「勉強してるのになかなか成果が上がらない」
→あきらめてしまう。となってしまいます。

でもS字カーブと知っていれば、
「今は、効果がでない時期だけどもう少し頑張れば効果がでるはず」
と努力を継続することができます。

そして、もうひとつの特徴として、S字カーブの横ばいの期間が長い、つまり
習得に時間がかかることほど、効果が得られる期間も長いということです。

つまり、英語は一般に習得に時間がかかりますが、その分、一度
マスターすると効果が得られる期間も長いといえます。

資格で考えると、3ヵ月勉強すれば取れる資格と弁護士試験や医師国家試験の
ように長期間かかるものとで、効果の得られる期間が異なる事は
理解しやすいと思います。

これは、他のことにも応用がきくようです。
例えとして
「だんご三兄弟」→横ばい期間が短い分、ブームも短い
「演歌歌手の天童よしみ」→横ばい期間(下積み時代)が長い分、ブームも長い
など。

成長曲線については、
神田昌典著:あの成功者たちがこっそり使っている!―「春夏秋冬理論」で今日から運が開く
を参考にしてみてください。

海外で英語のプレゼンテーションする


海外で英語の講演をする際に

1.原稿を読む
2.原稿なしでよむ(原稿は暗記)
3.原稿なしで、スライドをみながらその場でなんとか表現を考える

というのが一般的でしょう。
3.ができる人は、もう十分に英語の力があるのでここでは省略

どうしても日本人の発表で多いのが、1.だと思います。
最初の学会で、「失敗したらどうしよう」とか「表現をわすれてしまいそう」
などの理由で、原稿を読む方法を選ぶ人もいると思います。

原稿を読むことで、発表時間内にきっちり終われるという
利点はあると思います。

でも、ここはあえて、2.の方法でチャレンジすることをおすすめします。
原稿を読む方法だと、フロアーへのアピールがどうしても不十分になります。

原稿を暗記すると
1.発表の時に自信がもてる。
2.内容を暗記してるので、フロアからの質問にもそれなりに答えられる。
というメリットがあります。

暗記しようと思うと、それこそ何回も練習しないといけません。
でも原稿を読めばいいと思ってしまうと、どうしても事前の練習が不十分に
なりますし、当日も自信なさそうにまわりに見えてしまいます。

そうは言っても、全部覚えるのは難しいという人もいると思います。
でも、俳優になったつもりで、セリフを覚えるつもりですれば
なんとかできそうです。
最近は、お笑いタレントでも映画で長いセリフを覚えています。
たぶん、努力は必要ですが、コツをつかめば可能だと思います。

私の経験として、昨年ベトナムに1週間研修に参加しました。
そこで生まれて初めて、英語でプレゼンテーションをしました。
約10分ほどの内容でした。
最初は原稿を読むつもりだったのですが、何回も読む練習を
してると、「これだったら何とか覚えられるかも」と思いました。

実際に当日は一応原稿は手元にもってましたが、
原稿をみなくても大丈夫でした。
(講演は脊椎ナビゲーション手術)

翌週は、韓国で研修をしました。
ここで驚いたことがありました。
韓国の先生と英語で話しているときのことです。

韓国の先生 「日本では側弯症の治療はどうしてるの?」
私       「沈黙」(言いたいことは頭にあるけど英語がでてこない)
そこでやっぱり英語話すの難しいなあと落ち込みました。

ところが、話題が先日講演したナビゲーション手術の内容になると
自分でも驚くほど英語が口から飛び出してきます。

これは、講演内容を丸暗記したことが大きかったと思います。

自力で書いた英語論文をnative checkに出す方法

英語論文のnative check
海外学会抄録のnative check
海外発表スライドのcheck
海外発表読み原稿のcheck

などについて、私は、Zaberさん(アメリカの獣医さん)に依頼してます。

Pam Zaberさん
Email: pameva@earthlink.net

仕事もスピーディーで、論文だと通常1週間以内にチェックしてくれます。
メールのやりとりは、英語になります(日本語不可)。
完成度は非常に高いです。
これまでにSpine, Journal of Neurosurgery (spine)にacceptされましたが、
英語の表現が悪いという指摘は一度もありませんでした。

値段はだいたい論文1本2万円以内です。
もし興味がある方は、上記メールで相談してみてください。
(見積りもOKです)

読み原稿については、きっちりとした堅めの表現や
くだけた表現など、リクエストに応じてもらえます。

2009年4月11日土曜日

なんとか自力で英語を書きたい人に

私は英語論文を2日で完成させる方法を開発しました!
というとウソっぽいですが、結構本気です。

その過程を説明します。日本語はすでに完成していて、
内容も上司のチェックを受けていることが前提です。
土日で完成させると想定します。

1.金曜日の夜はしっかり睡眠をとる。

2.土曜日にすること
論文にはintroduction,patients and methods,result,discussion
で構成されます。
この4つの段落をそれぞれ1時間以内に英語にします。
逆に1時間以上かけてはダメです(ルール)。
そして辞書も使ってはいけません(ルール)。
辞書がないと無理でしょ!!と言われそうですね。

そのかわりに、もう一つルールがあります。
辞書がないとわからない単語はローマ字で書いてOKです。

まあゲームだと思って、トライしてみてください。

例をあげます。
50例の外傷を有する症例に対して、頚椎pedicle screwで再建を行った。
を英語にするとします。

再建って英語でなんて言うの?となりますが、ここではローマ字OKなので
"We performed saikenjyutu for 50 patients who had trauma with pedicle screw"
くらいで十分です。
"Saikenjyutu was done 50 trauma patients using pedicle screw"なんかもOKです。
たぶんテストだと0点ですが、初日はこれで100点です。

この方法で書くと、ルールを守れば4時間で適当英語が完成します。

この方法に隠された利点を説明すると
各段落を1時間で書くとなると、どうしても深く考えずに早く書かないといけない。
しかも辞書がないから、適当に書かないといけない。という点に注目してください。

もし、辞書を片手にintroductionの1段落目から書き始めると、下手をすると
最初の文章だけで30分かかってしまいます。たぶん2~3個文章を作ったら、
あーつかれた。となってやる気がなくなります。しかも全然すすんでないので、
やっぱり自分はダメだなあとなります。

英語論文を書く時のコツは、1回目をかなりラフに早く書いて、2回目、3回目と
少しずつ完成度を上げていくことだと思うのです。

適当英語が完成したら初日は終了です。
実際にしてもらうとわかりますが、むちゃくちゃな内容ですが、
1日で英語になるので、結構感動します(この点はすごく重要)。

3.日曜日にすること
日曜日の最初の1時間で、自分が引用した論文に軽く目を通します。
まだ辞書は使ってはダメです。
この作業は30分くらいでもいいですが、1時間以上かけてはダメです。
流し読みをすると、昨日自分が上手く表現できなかったことが
目に飛び込んできます。

ここでのポイントは、じっくり読まず、流し読みをすることです。
実は、昨日適当に書いたことで、右脳には潜在意識の中に
問題点が蓄積しており、それが夜の間に整理されています。
だから、流し読みをすると右脳が潜在意識の中で、論文に必要な
ことをpick upしてくれます。
でも、もしここでじっくり論文を読んでしまうと左脳優位になり、
この利点が活かせません。

4.ここから辞書を使いながら、引用論文を片手に完成度を
高めていきます。
ここでも、重要なことは、完璧なものを作ろうとせず、
30点の内容を50点にするくらいの気持ちで行います。
全くどう書いてよいかわからない文章は、とばしてOKです。

この作業を2~3回繰り返すと、自分が上手く表現できない所が
しぼられてきます。
そこは、上司に質問してもいいですし、周囲に全く指導してくれる
人がいない場合は、翻訳業者に頼むとよいと思います。

右脳や左脳の役割については、
神田昌典著「お金と英語の非常識な関係」の中で
フォトリーディングについて述べられてますので
参考にしてみてください。



日本語で書いた論文を英語にする方法

英語の論文を作る方法として

1.日本語で書いた論文を、英語に翻訳してもらう
2.自分である程度の英語論文をつくり、nativeに修正してもらう
3.自分で英語を書き、そのまま投稿する

ここでは、初めて英語論文にチャレンジする人を想定してみます。
まず、私は
「どんなに勉強しても完璧な英語論文を一人では書けない」
とわりきってます。
また、8割の完成度で良いと考えれば気は楽ですが、完璧なものを
目指すと時間は無限に必要になってしまいます。

話を戻すと、自分の力で6~8割完成させ、後は人の力をかりて
完成させれば良い。と思うのです。

では、具体的にどのように人の力をかりれば良いのでしょうか?
1.日本語で書いた論文を、英語に翻訳してもらう
レベルで考えると、日本語で書いた論文を、翻訳業者さんに
頼む方法が現実的です。

もしすごく優秀で、しかも優しい上司が職場にいて、その上司が
英語にしてくれるという環境があれば理想ですが、
そんな環境はまずありません(残念)。

最初に書く論文で、内容をすべて英語で書ける人も
いますが、論文の内容はまとまっているのに、どうしても
英語に翻訳する作業がすすまないという人も多いと思います。
この作業が律速段階になることが多く、せっかく論文が書けているのに
もったいないなぁとなります。

このレベルの人にアドバイスするとしたら、
「とりあえず翻訳業者に丸投げしてみたら?」です(笑)。
実は私も最初の論文は、日本語を翻訳業者に丸投げしました。
翻訳業者にまかせるとお金はかかりますが、とりあえず
英語になります。
自分でもんもんとしてると精神的にも良くないです。
業者に任せるとそのストレスから、いっきに開放されます。

日本語→英語の翻訳はお金が結構かかります。
私も最初の論文を、業者に丸投げした時は
「次からも自力で英語が書けなくなるのでは?」とか「なんかずるいことしてる?」
とかいろいろ考えました。
でも、実際には、2個目の論文は、かなり少ない労力で、しかも、なんとか自力で
英語にすることができました。

英語論文がもつ影響力

私は英語の論文を書くのが結構好きです。

理由は単純で、英語論文は世界中の人が読めるからです。

10年前には、現実問題として、英語論文を読むためには
図書館や大学病院で雑誌を読むしか方法がありませんでした。
しかし、今ではインターネットでアクセスできる論文も増え、
環境が一変しました。

英語で論文が書ければ、自分が困ったこと、疑問に思ったことを
英語論文として報告することで、
インドでもブラジルでもその知識を共有することができます。

自分が発表した論文が、世界のどこかで医師や患者さんの役に立っている
というのが、論文を書く醍醐味だと思います。

どんなにすばらしい内容の学会発表であったとしても、それを
文章(論文)として残さないと、影響力は限定されたものになります。
論文にしておけば、世界中の人で共有でき、しかも今後何十年も
参考にすることができます。
この影響力の大きさが論文を英語で書く最大の魅力です。

そして、一流誌に掲載される際には、数人のレフリーが内容を
チェックして、認められる必要があります。
この過程は、大変でもありますが、いったん掲載されれば、
それは世界レベルで認められたことになります。

日常的な仕事を地道にこなすことももちろん重要ですが、
生涯のうちに1本でも英語論文を一流誌に載せることが
できれば、その1本はまぎれもなく、世界で認められた
功績になります。

日常英会話か専門領域の英会話か?

英語を練習する際に、最初に押さえておきたいのが、
「日常英会話」を習得するのか、「専門領域」を習得するのか
はっきりしておくことです。

もちろん両方できるのにこしたことはないのですが(笑)。

神田昌典さんが「お金と英語の非常識な関係」という本の中で
書いていることことによると

上達が早く、実践に役立つのは
「専門領域の英語」>>「日常英会話」だそうです。
僕もそう思いました。

理由として著者は
1.専門領域の内容についてはすでにある程度英語を知っている
2.相手が聞きたいのは、自分が知っている専門知識
「朝青龍」が相撲のコメントを日本語で話したら聞きたいと思いますが、
政治経済のことも質問したいと思う人はいないなど。
3.日常英会話は覚えることの量が膨大
たとえ話として、子供にあやとりの仕方を英語で教えることは難しいなど。
トイレが詰まった!クレジットカードをなくした!など英会話を
勉強したとしても、実は仕事で使うことはあまりありません。

そこで整形外科医の英語の聞き取りに良いと思われる教材として
「CDで学ぶ国際医学会発表テクニック」がおすすめだと思います。

英語を聞きとるトレーニングについて

英語は「聞く」、「話す」、「書く」という3つのトレーニングが必要です。
「聞く」ことができないと「話す」ことはできないので、
とりあえず「聞く」ことについて考えたいと思います。

英語が聞き取れない理由については、英語と日本語の周波数が異なることが
大きな理由といわれてます。
たぶん、多くの人は、高校卒業まで英語を勉強して、その後は
ときどき勉強することはあってもほとんど英語に関わることはない。
というレベルだと思います。

私は、約2年前にドイツに2ヵ月留学したのですが、その際は、
英語がほとんど聞き取れない、話せないレベルでした。
当然、留学中も上手く英語でコミュニケーションがとれないので
苦労しました。
そこで英語が聞き取れない理由についていろいろ考えてみました。

結論を言うと、英語が聞き取れない理由は、「普段英語を聞いてない」
ことにつきると思います。
英語をペラペラ話す日本人をみるとすごく賢いんだなぁと思って
しまいますが、実は間違い(たぶん)。
賢いというよりは、英語を聞き取るトレーニングをある程度の
期間続けた人だと思います。

英語上達の本をいろいろ読んでみると、
「とにかく英語をシャワーをあびるように聞き続ける」ことを
強調する本が多くありました。
英語を聞き取れるようになるまで耳の筋トレが必要といった内容です。

早速ドイツから帰ってきて、iPodを購入し、とりあえず
毎日英語を聞くようにしました。
毎日といっても通勤の時に、聞く程度だったので1日30分程度で、
2週間ほど聞くのをさぼることもしばしばありました(笑)。

そんなペースでも半年ほどすると、映画で話している内容が
耳に残るようになったり、変化が実感できるようになりました。
それと英語を聞くトレーニングには、1~2年かかるそうです。
だから、1~2週間頑張ったくらいでは効果がでません。
1~2年継続して英語を聞ける環境をつくること(仕組みをつくること)
が英語上達のポイントだと思います。