2010年5月11日火曜日

worldspineギリシャ6



今日の山根教授は,カダバートレーニングを終えて
くつろいでいます.
飲んでいるのはワインではなくコーヒーです(笑).







今日は,ラリッサという都市のThessaly大学で,
カダバートレーニングがありました.

カダバートレーニングというのは,患者さんのご遺体を
使用して,解剖を理解したり,手術のトレーニングをしたり
するもので,外科医にとって非常に重要な実習です.

遺体をホルマリンで固定する方法と,フレッシュカダバーといって,
ホルマリン処理なしで使用する方法と2つの方法があります.
今回の実習で使用したのは,ホルマリン固定のご遺体でした.
(実際の写真は,一般の人が見ると気分が悪くなりますので,
ここでは,省略します)

実習は,Thessaly大学の解剖学教室で行いました.
医学部の最初に行った解剖学実習を思い出しました.


各班5名の実習で,頚椎(くび)のアプローチを
transoralで行う手技を勉強できました.
この方法は,学会で時々目にするアプローチですが,実際に
見た事のないアプローチだったので,非常に
勉強になりました.

カダバートレーニングは,非常に得るものが多く,
日本でもどんどん導入がすすむと良いのですが,
日本では,法律上の問題から,カダバーを使用して
手術のトレーニングを行う環境はあまり整っていません.

そのため,日本人医師の多くは,海外まで遠征して,
トレーニングを受けているのが実情です.

最近,日本における移植医療の遅れに関するニュースを
みると,カダバートレーニングができない状況と
同様,なんとか日本で行える環境が整えば
良いのになあと思います.

海外にまででかけて,トレーニングを受けるという事は,
それだけ,ニーズが大きいという事です.
「日本でできないなら海外に行けばいいじゃん」という
意見もあるかもしれませんが,僕は国内でできるように
した方が良いと思います.
移植にしろ,カダバートレーニングにしろ,逆に海外の
人にしてみたら,
「日本人になんで提供しないといけないの?
自国でできるようにすればいいのに」って思いますよね.

自国の医療については,自国で責任をもつというのが
基本だと思います.