2018年1月20日土曜日

テレビ番組制作会社からの問い合わせ

先日,テレビ番組(キー局)の制作を請け負っている会社から
「頚椎症性脊髄症に関する特集をするので,いくつか専門家の意見を聞かせてほしい」
との相談がありました.

この時点でわかっていた情報として
・テレビ番組の名前(聞いたことのある番組でした)
・患者さんが頚椎症性脊髄症のセルフチェックする際に有用な所見に関する特集
・報酬の提示はなし

皆さん,この条件で,この案件を引き受けるか,引き受けないか?

私の場合,「テレビ番組の制作に関わる機会が初めてだから,とりあえず引き受けてみよう」という判断をしました.

その後,メールを何度かやりとりしました.
テレビ番組の制作を請け負っている会社からは,深夜0時をまわってからもメールが届いていたので,「制作の仕事もたいへんだな」と感じていまいた.
私は普段深夜にメールを開いて返事することはありませんが,企画の進行が遅れたら迷惑がかかるかな?と思い,深夜にもメールを作成して,返信していました.

ところが,「それでは,この内容で会議にかけてみます.ありがとうございました」のメールを最後に,やりとりは一方的に終了してしまいました.
おそらく,その担当者にしてみたら,「企画が会議に無事通過した」ということで,その後のフォローを怠ってしまったのでしょう.

でも,制作に関わったものとしたら,
・放送される日時の連絡
・無報酬であるなら,それなりの(メールでの)お礼
などがなかったのが,とても残念でした...
こちらの善意に対して,相手側からは善意を感じることができなかったのです.


私は,このような未知の案件を請け負うかどうかの判断基準として,
「しっぺ返し戦略」を採用しています.

過去の記事:人を信頼するのが得か,裏切るのが得か?

(面識の無い)相手からの依頼に対して,「最初の一手で相手を信用するか,信用しないか?」というゲームに関して,
・最初の1手は,相手を無条件に信用する.
・次の1手は,相手が採用した戦略と同じものを採用する.
という非常にシンプルなものです.

今回のケースにおいては,「テレビ番組制作のお手伝い」という未知の仕事でしたから,
・最初の1手は無条件に相手を信用する.

でも,相手の対応は,こちらの善意に対して,ちょっと残念な対応でした.

であれば,次の1手としては,
・次の依頼があっても,お断りする.
で,きれいに解決です!


日常には,面白い人達がたくさんおり,様々なビジネスチャンスがあります.
それに対して,最初の1手は,「無条件に受け入れて善意で対応する」というのが,チャンスを失わないために重要です.実際に,相手がこちらの期待どおりの対応をしてくれたら,次のチャンスにつなげていく.

でも,こちらの善意につけこむような相手であれば,「しっぺ返し」が有効になります.
そのような人に関われば関わるほど,自分の貴重な時間が無駄になってしまうので笑




エリック・パーカー著 残酷すぎる成功法則