2018年9月28日金曜日

医者のオーナーシップについて

「○○病院に外勤のアルバイトに行ったら,○○の処置してくれって看護師に命令されたから,そんなことできるか!ってブチ切れてやったわ」
とか
「○○科の医師から○○って言われたから,頭にきて,○○してやったわ(キリッ).あいつら頭の中筋肉だから話にならないわ」

みたいなお話を耳にすることが時々あります.
(きたない言葉ですが,リアリティーを出すために,そのまま掲載してます.頭の中が筋肉?笑)

私が医師として職場で働く時に一番重要だと考えているのが,
・それぞれの医師がオーナーシップについて理解しておくこと


病院という大きな組織の中で働いていたとしても,一人ひとりの医師が個人経営のオーナーとう自覚を持つこと.

自分がそのポジションで働き,給料を得るためには,
・誰が顧客なのか?
病院であれば,患者さんが顧客であるのは理解しやすいです.
ですが,所属する病院の経営者や直属の上司も顧客といえるでしょう.

・顧客に対して,自分がどのような貢献ができるのか?
全く貢献しないのであれば,そもそも存在意義がありません.

冒頭の例で言えば
・自分は○○が専門だ.だから,なんでこんな雑用をやらないといけないんだ.
・自分は専門領域のことを知り尽くしている.そんな基本的なこともしらない他科の医師がなんて偉そうなんだ!
といったことは,全て自分だけを中心とした小さな世界.

実際はそうではなく,○○を必要としている人に,自分は○○を提供できる.
○○で困っている人がいるなら,自分は○○という貢献ができる.
というビジョンを持つことがオーナーシップの本質です.

逆に,顧客の言いなりになることが,オーナーシップではありません.
・外来を夜中も開けてくれ
と言われたとしても,そもそも無理な話です.
あくまで顧客のニーズや痛みに対して,何か貢献できないか?と主体的に考えることが重要なのです.

大きな組織に属していると
・毎月仕事に行けば,給料が振り込まれる
という安定感を得ることができます.

でも,その対価として,顧客に対して,提供できるものがないといけない.
・自分は組織の中で働く,一人のオーナーであること
・そのオーナーに給料を払うということは,どんな役割を求められているのか?
と考えを巡らせることは重要なことでしょう.
想像力を少し広げてみることが時には大切になる気がします.

0 件のコメント:

コメントを投稿