2013年5月27日月曜日

臨床研究の道標

先日,福原先生の力作である
臨床研究の道標


が素晴らしすぎて,ブログで紹介いたしました.
臨床論文書く前に読んでおくべき本

私,福原先生とは全く面識が無いのですが,
福原先生から,福島県立医大の医局に
「私の本をブログで宣伝している,整形外科の杉本先生とは何者ですか?」
との問い合わせがあったみたいです...

実際に,ブログ経由で,26冊ほど売れたみたいなので,
ちょっとした,町の本屋の店主のような気分です(笑)

でも,全く利害関係は無いので,純粋に素晴らしい本を
ブログで紹介して,それが大きな反響を得た
ということで,とても,うれしいですね.

この本を読んで,自分の中で大きくマインドが変わったのが,
「質の低い研究をいくらブラッシュアップしても,一流誌には採択されない」
→これ本当に重要.スタディーデザインが論文の質に与える影響は大きい.

手術を一生懸命している人
真面目な臨床家
は,どうしても,
「過去に自分が行なってきた研究」
を振り返って,業績としてまとめたくなるものです.

でも,それこそがまさに,retrospective studyの限界.
そこから得られる知見もあるのですが,やはり,デザインとしては不十分.

論文に求められるのは,ずばり,
「これまでの標準的な考え方を変える情報があるかどうか?」
得られた知見から,人々の行動が変わることが重要なんですね.
そうなるためには,やはり,スタディーデザインから熟考
する必要があります.

今度福島で行われる臨床研究デザイン塾にも,参加が決定しました.
東京大学や広島大学からも,知り合いが参加すると聞き,
参加がとても楽しみです.

日本整形外科学会2013

少し遅くなりましたが,日本整形外科学会2013(広島)に
参加して,考えたことなどを報告します.

1)同年代で元気のいい人達に出会えました.
5年前と比べるとブログの情報やFacebookの情報が盛んに
やりとりされるようになり,出会いが増えました.
Facebookで知り合った,脊椎外科医の先生約20名と
懇親会をしましたが,とても有意義な会になりました.

やはり,モチベーションの高い人がたくさん集まると,
すごく元気をもらえますね.

2)先輩達から声をかけていただいた.
私より,2〜5年程年上の先生からも声をかけていただき,
とても有意義なお話を聞くことができました.
同年代とはまた違って,先輩からは,教えていただくことが
とても多かったです.

3)ブログ経由の交流
いつも拝見しているブログが
s-pod
Sandy先生の『渡加とか』のブログ
2つともスポーツ整形外科医のブログです
今回,偶然,両ブログ主とお会い出来ました(お会いするのは初めて!).
ブログに情報を発信するというのは,
個人的には,結構勇気が必要なことですし,
継続する力も必要になります.
そういった意味で,2名にお会いできて,本当に良かったと思いました.

4)データベースの話題
クラウドを使用した,データベースについても
数名の先生から質問をいただきました.
皆さん,共通の悩みとして
a)クラウドのデータベースは利点が多いけど,賛同してくれる人が少ない
b)実際に,病名や術式をどのように管理したら良いか?
といった,切実な問題についての,質問が多かったです.

それぞれについて,解決策はあるのですが,
悩みを聞いていると,自分では気づかなかったニーズにを
確認することができたので,今後に生かせそうです.

以前は,学会に参加する時は,自分がどんな発表を,いくつ発表するか?
が関心事項でしたが,最近は,
「学会で,誰と出会い,どんな話ができたか?」
が関心事項になっていますね.


2013年5月22日水曜日

学会年会費の振込を簡単に行う方法

今更ですが,ゆうちょ銀行のインターネットサービス
を利用することになりました.
といいますのも,
「毎年学会の年会費を収めるのが大変」
という理由から.

学会の年会費って,少なくとも5つ.
多い人だと20近くなることも十分ありえます.

そして,なぜか,年会費の振込に使用される口座は
ゆうちょ銀行
なんです.

これまでは,毎年,たくさんの振込用紙を持って,
郵便局に行って,振込してました.
でも,なかなか忙しくて郵便局に行けないし,
振り込んだ翌日に,別の学会の年会費振込用紙が届くと,
がっくりです.

もともと,ゆうちょ銀行の口座は開設していたのですが,
インターネットサービスの手続きをしていなかったので,
手続きを行なってみました.

結論
インターネットサービスを利用して,
学会年会費振り込むのって,超楽ちんです.

5つくらい,一気に振り込みましたが,10分くらいで完了です.
しかも,家や職場のパソコンから振り込めるのがいいですね.

すでにゆうちょ銀行の口座を開設している人は,
インターネットサービスの手続きをおすすめです!

2013年5月17日金曜日

広島で開催される日本整形外科学会のiPhoneアプリが上出来

2013の日本整形外科学会も,いよいよ開催間近!
そんななか,iPhone アプリが公開されたようですね.

第86回日本整形外科学会アプリ
少しいじってみましたが,このアプリ,かなり良い出来です.
学会のアプリは,「とりあえず作ってみました」的なものも多いのですが,
本アプリは,

プログラムから,抄録までスムースに連動している
演者,共同演者の検索がスムース
会場の地図も掲載されてて,わかりやすい

と,いった感じで,学会で大活躍しそうな予感.
これで,分厚い抄録を持ち歩かなくて良くなりそうですね.

2013年5月16日木曜日

皆と逆の行動をするメリット

今読んでいる本が面白いのでご紹介

ホウレンソウ禁止で1日7時間15分しか働かないから仕事が面白くなる


詳しくは,実際に本を読んでいただきたいのですが,一言で言うと
「皆がしている事と反対をしたら大体うまくいく」
という内容です.

本文中にもでてきますが,
ほとんどの会社が,売上が少なく,残業をたくさんしている.
→残業を禁止したら,売上が伸びた.

ほとんどの会社が,正社員ではなく,パートタイムの人で仕事を回そうとする.
→未来工業は全員正社員.

会社は,セキュリティー重視で,守衛を置くのが普通
→セキュリティーどころか鍵もかけていないけど,盗難ゼロ.

といった内容.
最初は,そんなバカな.と思いましたが,
山田さんの考えは,実際の経験を元にしているだけあって,
説得力がありました.

少し話題がずれますが
最近,仕事も楽しいし,順調だな.
と思っているとしたら,実は,その他大勢(主流派)の真ん中にいるのかもしれません.
その全員が成功するなら良いのですが,
実際は,主流派に属している事自体が大きなリスクとなっている事もあります.
順調にいっている時ほど,注意が必要ですね.

気になる人は是非読んでみてください.
Kindleでも読めますよ.

2013年5月11日土曜日

ずばりアート

最近読んだ本やブログに共通した情報として
「これから必要とされる仕事には,アートの要素が重要」

ちきりんブログ
2013-04-05 研究者・勝負師・芸術家

アートというのは色々な解釈ができますが
これまでに無いサービスを新たに創造する
ことであったり,
絵画,写真や音楽などの要素を仕事に取り入れる
ことであったりするようです.

そういった要素が無い仕事というのは,これからどんどん
・時給が下がる(コモディティー化).
・コンピューターやロボットが代わりに行うようになる.
・消滅する.
運命にあるのかもしれません.

医療について考えてみると,
例えば,病院を受診しなくても,健康管理センターのような所で,まず自費でPETのような検査とルーチンの採血を行う.
そのデータを,24時間データ解析してくれるインドや東南アジアの病院に転送.
結果が,30分程で戻ってくる.

とか
骨折を99%防ぐ,強力な骨粗しょう症治療薬が開発される.

ロボット手術の導入
といった,ブレークスルーによって,従来必要とされていた医師の役割も,大きく変わっていくのかもしれません.

実際,最近では,最先端の脊椎手術ナビゲーションを利用していると,
これは,将来,ロボット手術に移行するだろうな.
と思えてきます.

医師にとって,皆が力を注いでいるのは,
”医療技術の向上”や”医学知識を増やす”ことですね.

でも,個人的には,これから先の未来に,大きな大きな変化が起こった時に対応できるように
・英語
・論文
・SNSやブログ
・アート(最近,写真撮影に興味持ち始めました)
といった方面にも,興味を持っておこうとう思うのです.


不要な機能を削ることで新しい製品が生まれる

個人的にお気に入りの製品として
Mac Book Air



Kindle paperwhite

両方とも売れ筋商品ですね.
これらの商品の共通点として
「不要な機能を削ることで新しい製品が生まれた」
と言えます.
Mac Book airについては,これからのノートPCを考える上で
「LANポート」と「内蔵型CD/DVDプレイヤー」を取り除きました.
その結果,あの薄くて,軽くて,かっこいいデザインが生まれました.

Kindle paperwhiteに関しては,タブレットから
「カラー」,「動画」,「音楽」,「Webブラウザー」などを
思い切って取り除きました.
その結果,読書だけに集中できて,目が疲れにくくて,軽い製品が生まれました.

人生も同じだと思うのですが,
あれもして,これもして.
どんどんやらなければならない事を増やすよりも
「これは,自分の人生にはあまり必要ないな.」
と思うことは,どんどんやめてみる勇気も必要だと思うのです.