2014年12月30日火曜日

google scholar 便利です

最近にしては珍しく(?)英語ネタをブログで紹介していたところ,
またまた有用な情報教えていただきました!
私だけにとどめておくのはもったいないので,
早速ご紹介です.

あるテーマについて,論文を書く場合
1)Pubmedでキーワード検索
2)最新の論文の中で,よく書けているものを2~3選ぶ
3)その論文の中で引用されているものを過去にさかのぼる.
いわゆる孫引きという方法ですね.

(修正ここから:2015/1/1)
孫引きするとは
直接に原典から引くのではなく,他の本に引用された文章をそのまま用いること.「論文の引例をそのまま―する」goo辞書より
というのが正しい意味ですとご指摘いただきました.
上記の3)は正統派で,本来の”孫引き”という表現には,
孫引きしないで,きちんと原著を読みましょう
というニュアンスが含まれるんですね.
(修正ここまで:2015/1/1)

今回教えていただいた方法は,逆で
1)Pubmedで古い論文で,よく書けているものを選ぶ
2)その論文をgoogle scholarで検索
実際に,自分が過去に書いた論文でやってみました.


このように,論文がヒットします.
引用元13をクリックしてみると.

驚き1)
なんと教科書に引用されているではないですか?!
ちょっと嬉しいですね.
rejectが続いて,やる気無くなったら,
google scholarで自分の引用先を眺めて,やる気を回復するしかない!
(引用ゼロだと,かえって落ち込む可能性もありますが...)

驚き2)
自分が書いた論文を引用してくれた論文を読むと,
その分野の最新のトレンドがわかる.
これ,結構大事でして,数年前に書いた論文について,
シンポジストなどが回ってきた時には,
最新のトレンドについて簡単に知ることができますね.

驚き3)
Open accessの雑誌で,無料でPDFゲットできることがある.

いやいやgoogle scholar恐るべしですね.
とても便利ですから,皆様もぜひ!


2014年12月29日月曜日

Spine Deformity

年末・年始にかけて9連休!
これだけまとまった時間を確保するのも難しいので,
英語論文を書くことにしました.

投稿先をあれこれ探していると
Spine Deformity

という雑誌を見つけました.
この雑誌,Scoliosis Research Societyの
official journal
ということで,今後注目の雑誌です.

2013年1月から発刊されているようです.
今日現在,Pubmedにはヒットせず,
impact factorもまだ無いようですが.

websiteから投稿できるようなので,
脊柱変形に関する論文の
投稿先の一つとしてチェックしてみてください.

2014年12月28日日曜日

パワーポイントで医学論文用のイラストを書く方法

最近は,パワーポイントでイラストを書く事にちょっとはまっています.
うちの医局の後輩から,その方法を教えてもらってから,
講演のスライドや英語論文に載せるfigureなんかを
作成するのが楽しくなりました.

例えばこんな感じのイラストは簡単に書けます.

方法(パワーポイントのバージョンはMac 2011)
まず,自分がつくりたいイラストの元になる画像を探す.
3DCTでもいいですし,プラスチックボーンなんかをスマホで撮影して,
それをトレースしてもOK
次に,パワーポイントの"図形"の中にある"線とコネクタ","曲線"を選択


そして,骨の輪郭を,プロットしていきます.
透明度をいじれば
こんな感じにも
画像の上で右クリック(controlキー押しながらクリック)すると
頂点を編集することもできます.

さらに,パワーポイント上で,イラストを動かすことも簡単
先ほどと同様の要領で作ったノミを,パワーポイント上で動かすには,
アニメーションの,"軌跡"を使います
軌跡は,自分のおこのみで.
ノミがトントントンと動きますね.
もちろん,軌跡を使わずに,紙芝居の要稜で,イラストを少しずつずらしたスライドを並べてもOKです(この場合,動きが少しカクカクしますが).

2014年12月27日土曜日

英語書籍のご案内


英語論文を作成する際に,とても役立つ一冊をご紹介
2007年発売の本ですが,この本かなりの力作
医学論文で良く使われる単語について,その意味だけではなく,
実際にその単語が使われている論文の文章が紹介されています.

僕は,この本を,BOOKSCANで,PDFにして,
Macbook airにいれています.
そうすると,PDFの検索昨日を使うことで,
電子辞書的に使えるのです.
この本,時間があるときに眺めていても,
色々な発見があります.
英語論文書いている人は,ぜひ一度チェックしてみてください.

ちなみに下記の英語論文執筆のすすめと
同じ著者です.下の本も,名作ですね.


英文症例報告投稿(BMJ case reports)

先日のエントリー
英文 症例報告の投稿先(整形外科)
について,わりと反響が大きかったです.

majorなjournalは,最近症例報告を敬遠する傾向
があるのかもしれません.
というのも,
・症例報告に関する論文は,どうしても引用回数が低くなる傾向にあるため,
雑誌全体のimpact factorに影響がでてしまう
・限られた紙面なので,たくさんの症例報告を掲載するスペースが無い
などの問題.

ですが,症例報告って,個人的には結構好きです.
・日常診療で珍しい症例に出会った時に,論文を書くことで,知識が増える.
・症例報告をこまめに英語にすることで,英語論文を書き続けることができる.
・そもそも,英語論文を書き始めた先生にとって,投稿までのハードルが低い.
(でも,きちんとした症例報告が英文でできるようになるためには,
短い文章でポイントをおさえないのいけないので,結構難しい面もある)
・そもそも,自分が過去の症例報告を調べた時に,英文の報告が無いと,治療方針決定の材料がなくて困る.

最後に知り合いの先生から,症例報告投稿先について教えていただいたので,
ご紹介します!
BMJ case reports

BMJ case reportsとは(PDF)

採択率が70%前後と高めなのもうれしいですね.
英語の症例報告書いたけど,reject続きでお蔵入りしている論文があったら,
投稿してみても良いかもしれません.
(せっかく書いたのに,acceptされないと,もったいないですから)

2014年12月14日日曜日

講演は発表する本人が一番勉強になる.

今年に入ってから,突然,
・特別講演
・シンポジスト
の依頼が増えてきました.

おそらく,同年代の先生方が,
様々な施設のリーダーになって,そこから声がかかる.
といった感じです.

特別講演の依頼については,
「◯◯の話題について講演してほしい」
といった依頼が一般的です.

そこで,強引に,自分の得意な領域の発表をする
(依頼主の意図から少しはずれる)
ことも可能です.

ですが,なるべく依頼主の意図を優先した方がいいかな?
と考えるようになりました.
依頼主の意図を優先する場合
・講演のスライドを準備している間に,新たな知識が得られる.
・毎回同じ講演内容にならない.
といったメリットがあります.
まあ,イチからスライドを作るのは,結構大変な作業ですが(汗)

論文を書いたり,講演したり,
というのは,実は本人が一番勉強になるんですよね.

2014年12月7日日曜日

シャツの話題

最近服については、
見た目ではなく、機能重視で選ぶことが多くなりました。

海外出張に行く時は
・アイロン不要で速乾性のシャツ
を選びます。

仕事やプライベートで着るシャツで最近気に入っているのが、
SUNSHINE+CLOUDのシャツ
僕は代官山のG.O.D.というお店で買ってます。


ベーシックなデザインが多いのですが、
このブランドの最大の特徴は
・着心地の良さ
です。

シャツの形が工夫されていて、
・体を動かしても、どこもつっぱらない。
のがお気に入り。

実際に試着してもらうと良さがわかりますので、
興味ある方はぜひ。


散歩してアイディアを得る

・学会のアイディア
・講演のアイディア
などなど
考えが煮詰まってしまい、なかなか良いアイディアを
思いつかない
なんてことがあるのではないでしょうか?

そんな時におすすめは、
・とにかく散歩してみる
というもの。

それも、地図を見ながらではなく、
自分の雰囲気で、ぶらぶら歩いてみます。
自宅の周りでも良いですが、
旅先などでぶらぶらしていると、
わりと面白いアイディアを思いつきます。
刺激が多いので、余計な買い物をしてしまうこともありますがww

手荷物も少ない方がよくて、
アイディアをメモできる手帳(スマホでも十分)
ちょっとカフェに寄れるくらいのお金をもって。

定型の仕事というのは、
オフィスやホテルの部屋でもわりとうまくできますが、
ゼロからイチを生み出すアイディア
を考えるのには、
ちょっと工夫が必要になりますね。


第3回未来の脊椎手術手技を語る会 お疲れ様でした

第3回未来の脊椎手術手技を語る会での
講演が終了しました〜

講演に行く前に、かなり緊張してしまい、
ネクタイしていくの忘れてました(笑)

脊椎外科を志す同年代の先生達が集まって、
講演以外にもケースディスカッションなどで
盛り上がりました。

みなさん、自分の置かれている環境で、
精一杯努力されている様子がうかがえて、
とても励まされました。

先日参加したTK spine researchもそうでしたが、
「医局の垣根を超えた研究会」
というのが、最近は盛り上がっていますね。

それぞれの所属する病院のやり方
にこだわりをもつことも大切ですが、
お互いにしっかりと意見交換して、
良いところは共有できる文化というのが
わりと大事だなと思いました。

2014年12月1日月曜日

第3回未来の脊椎手術手技を語る会














Photograph byCharles Rincheval (Flickr)
今年は,本当にありがたいことに,
同年代の先生方から,講演の依頼をいただく機会に
恵まれました.

今週は,関東で,開催される
「第3回未来の脊椎手術手技を語る会」
で講演します.

講演依頼をいただいてから,
"未来の脊椎手術って何だろう?"
と自問自答してきました.

外科医というのは,
「自分にしかできない手術」
「リスクが非常に高いけれど,それをなんとか成し遂げる手術」
というのに憧れます.
まあ,当然ですね.

ですが,患者さんにとっては,
「安全で,どこの病院で受けても同じように良い成績が得られる手術」
が理想となります.

ここで,術者の理想と患者さんの理想が少し違っていることに気付きました.
もちろん,手術というのは”術者のために存在する”のではなく,
あくまで患者さんが病気から回復するのを
助けするための,"手段"です.

つまり,究極の手術(未来の手術)というのは
・安全第一(合併症は少ない程良い)
・誰が術者でも同じように良い成績(術者の技量に影響を受けない)
→ラーニングカーブがほとんど無い手術
ということになります.
誰がしても同じように良い成績
が未来の手術というのは,外科医にとっては少し寂しい気もします.

最近では,ナビゲーション手術が脊椎の領域でも一般化しており,
究極的には
・ロボット(手術周辺機器)が人間をアシストする手術
というのが,”未来の脊椎手術”なのかな?
と考えるようになりました.

術者にとっては,
「ロボットがアシストする手術なんて,なんとも味気ない」
と感じますが,
いざ,自分が手術を受けるとしたら,
「人間より,ロボットの方が,体調や精神状況に影響されないし良いよね.」
となるかもしれません.

飛行機の操縦がそうであるように,
”100%人間が操縦する”
よりも
"コンピューターのメリットを最大限活かしながら,
足りない部分を人間が補う"
といった感じに手術も進化していくのではないか.
と考えています.