2014年10月13日月曜日

英語と関係のない歯の話題

先日本屋で見つけた本が,わりと衝撃的だったのでご紹介

さらば歯周病(新潮新書)

著者は,開業医さんですが,独自のコンセプトで診療を続けておられます.
客観的なデータを背景に診療されていますが,
実際の患者さんから得られたデータを元にした強い裏付けがあります.

以前,泉先生の外来を見学した時と同じような好印象をもちました.
いずみ整形外科クリニック見学

本の内容を要約しますと
・30代から50代にかけて,歯周病(歯槽膿漏)で歯を失う人が急増
(この年代以降は,さらに増加)
詳細なデータは,本の中にありますが,年代を追う毎に
「歯周病にならない人の方が稀で,全ての成人に高いリスクがある」
という事実.

・う歯,歯周病の多くは,症状(痛み)がでた時点では,ほぼ手遅れ
症状がでた時点では,抜歯をすすめられる事が多い.
症状がでた時点では手遅れ.ということは,予防するしか方法は無い.

多くの人が,「でもブラッシングで予防しているから大丈夫」と考えますが

・ブラッシングだけで歯周病を防ぐのはほぼ無理.という事実
日本人の多くが,
歯磨きをしないと虫歯になる(歯周病含む)
それとセットに
丁寧に歯磨きをしておけば,歯はいつまでも保たれる
と考えている事に対して,著者は注意喚起しています.

もちろんブラッシングは,自分でできる日々のメンテナンスとして
大変重要ですが,それだけでは,う歯・歯周病を防ぐ事はできないと
断言されています.

著者は,20年以上う歯・歯周病に対して,患者カルテを保管しており,
そのデータから,現時点では,唯一の対策を提案しています.
(その方法は,本を実際に御覧ください.)

また,日本においては,保険制度の問題から,
悪くなった後の治療(抜歯含む)に対しては,手厚いものの
予防歯科に関して,大きな遅れをとっていると指摘されています.

・30代以降の方で”1年以上歯科検診を受けていない方”
は,ぜひ読んでおくべし!

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