2010年2月21日日曜日

Okayama Spine Group (NPO法人)立ち上げの経緯

先日のブログに,まめ先生から
Okayama Spine Group (NPO法人)立ち上げの
経緯をまとめて欲しいとのコメントを
いただきました.

いろいろな目的がありますが
1)複数の病院間で手術や治療成績
に関するデータベースを作成する
2)脊椎を志す若手医師の教育
3)患者さんへの啓蒙活動,講演会など
4)手術見学希望者の調整
5)海外の学会参加や留学支援
6)論文翻訳代金の支援

などです.
例えば,ある医師が,脊椎の手術
トレーニングを受けて,学会などの
発表をして,できれば海外に論文を
投稿したり留学したい.
という目標を持ったとします.
(実際過去の私がそうでした.)

そういった目標をもった医師が
適切な環境でトレーニングしたり,
学会発表に参加しやすい状態を
作っていきたいというのが
一つの目標です.

こういった活動をこれまでは,
各病院単位で行っていました.

しかし,中規模の病院では,
手術件数が少なく,発表の機会も少ない.
といった問題が生じます.

また,論文発表に関しては,
病院の仕事(外来,手術,病棟など)
と直接関係がないので,今まで
書く人が非常に少ない現状がありました.

論文って翻訳にお金がかかりますし,
準備に必要なソフトをそろえたり
結構お金がかかるんです.

そういった,脊椎を志す医師が
活躍しやすくなる土壌をつくるのが
NPO法人の大きな目標です.
脊椎を志す医師の技術が向上することは
患者さんにとって非常に大きな
メリットとなります.

逆に,これまで
「手術で痛みがとれた.感謝の気持ちを寄付したい」
という,意志のある患者さんがいたとしても
それを,医師の教育にあてるための
方法がありませんでした.

NPO法人にそういった寄付をしていただく
ことで,その寄付が,医師の技術向上に
役立ち,また患者さんに還元されると
いうのが理想だと考えています.

高齢化社会の到来,医療費削減,医師不足などの
暗いニュースばかりですが,何か現場の
努力でそういった閉塞感を打開していきたいと
考えています.

4 件のコメント:

  1. すぎ先生、早速のレポートありがとうございます。

    なるほど、よく理解できました。
    とても素晴らしい取り組みですね。

    先生のおっしゃるように、われわれ医師は一生勉強を続け、常に最新の知識を身につけ、時には自分たちの経験を広く世に発表する必要があるのに、それに対するサポートはきわめて貧弱です。
    結局、それぞれの自己負担・自己犠牲の上に何とか成り立っているのが実情ですよね。
    そういった意味で、このOSGの試みは、今後、医師の研修・研究・教育活動のモデルケースになるかもしれませんね。
    大いに期待しています。

    私の知る限り、このような試みはこのOSG以外に知りません。
    これから実際に運営されるにあたり、さまざまなことを経験されるでしょうが、そのノウハウをぜひわれわれにも還元していただければ幸いです。

    心から応援しております。
    頑張ってください。

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  2. まめ先生コメントありがとうございます.
    まあ理念はりっぱなのですが,なんせ
    まだ会員もいない状態なので,
    全くの手探り状態です(笑)

    それでも,NPO法人という形ではありますが,
    今までにしたくてもできなかったことが
    努力次第でいろいろできそうです.

    みなさんに還元できるほどの事があるか
    わかりませんが,ブログでもいろいろ
    公表していこうと思っています.

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  3. すごいですね。ほんとにこれからのモデルになりそうですね。今後の展開も非常に楽しみにしております。

    また、今後OSGを立ち上げていくのに問題となった点などもぜひ教えてください。

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  4. Sakai先生
    コメントありがとうございます。
    まだ、理想は大きいのですが、何から手をつけて良いか、試行錯誤してます。

    活動内容も時々ブログで紹介予定です。

    何か良い案があったら、また教えてくださいね。
    ちなみに、NPO法人の会員は、医師に限定したものでなく、コメディカルの方や、患者さん、他大学の先生でも、参加可能です!

    NPO法人の目的は、利益が特定の人に分配されることではなく、いろんな人たちに還元されることが理想なので、がんばっていきたいと思います。

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