2017年9月17日日曜日

札幌スパインクリニック訪問記1

今回は,オンラインサロンの企画の一つとして,クリニック見学をしてきました.
札幌スパインクリニック
このクリニックを経営しているのは,私の友人である渡邊吾一先生です.

渡邊先生のキャリアは,
大学病院勤務,私立病院勤務を歴て,今回のクリニック経営へとつながります.
このキャリアは,とても一般的で驚かれる人は少ないと思います.

ただ,私が今回の訪問において,最も注目していたのは,
「渡邊先生が,クリニック経営後も手術を続けている」という事実でした.
この表現は,(訪問後にわかったのですが),実は正確ではありません.
正確には,「自分がやりたい手術を極めるために,効率のよいクリニック経営にシフトした」

一般に,脊椎手術とクリニック経営を両立している人はとても少ない印象です.
クリニック経営=小手術まで というのが常識

しかし,渡邊先生の目標は,「曲がった背骨を真っ直ぐにしたい」というシンプルなもの.これは,総合病院で手術する以外の選択肢がありません.

クリニックでは,外来診療とリハビリまで行い,手術は提携している総合病院で行うという方法を採用されています.

普通,クリニック経営と聞くと,
1.収益
2.効率化
が頭に浮かびます.

ですが,札幌スパインクリニックの方針は,
・学会発表に耐えられる質の高い日常診療
・モチベーションの高いスタッフが,それぞれ生産性の高い働きをする
・患者さんにとって,最高の医療
という3つを最優先されています.もちろんそれらが連動するために,効率的な診療も実現されています.

私も脊椎手術に関わっているので,内情がよくわかるのですが,「ハイリスクの手術」を続けるよりも,「比較的リスクの少ない脊椎手術」をたくさんしたほうが効率が良いのでは?と感じてしまいます.でも,渡邊先生の夢は,「曲がった背骨を真っ直ぐにしたい」というシンプルなものです.ハイリスクな手術をするためのクリニック経営です.

効率化についても,とても勉強になりました.特に,ボイスメモを診療に上手に使われていました.これは,自分の病院でも使えるかもしれないなと感じました.