2018年2月3日土曜日

勤務医の手取り給料は今後も下がり続ける理由


最近,高額給与所得者に対する増税というニュースを見る機会が増えました.
そんな中,今後日本は,資本主義と社会主義の二極化がすすむのでは?
と感じました.

1)保険医療制度
これは,社会主義に近い制度です.
手術手技料は保険点数で定められており,名医が執刀しても,後期研修医が執刀しても同じ値段.薬も全国で価格は統一されています.

2)高齢者(年金生活),生活保護
今後,ベーシック・インカム制度が導入されると対象者はさらに増えそうです.
これらは,セーフティーネットですから,社会主義,資本主義という分け方は適切ではないかもしれません.一定の金額を国から支給されて,そのお金で生活するわけですから,資本主義ではないと思います.

3)勤務医を含めたサラリーマン
本日取り上げたいのはこのカテゴリーです.
サラリーマンについては,以前,能力給にしよう.という議論がありましたが,全くうまく行きませんでした.その理由として,日本のサラリーマンという職種の大きな問題点として,プロフェッショナルからバックヤード業務まで,リスクの多寡を問わず一つのカテゴリーにまとめてしまったことが挙げられます.

冒頭で述べたとおり,今後日本は,誰から税金を搾り取るか?
と考えた時,(税金に対して鈍感な)給与所得者に対して,できるだけ気づかれないよう増税するでしょう.給与所得の低い人の増税は,効果が少ないわりに反対意見もでるため,高額所得者からとるのが合理的な判断となります.

そうすると,サラリーマンという職種(なんども繰り返しますが勤務医も含む)の(手取り)給料は,一定の金額に収束していきます.一定の金額というのは, "人間が生活できる限界下限" の金額です.給料が額面で2000万円であっても,(税金を引いた)手取りの年収は700万円.みたいな未来はもうすぐそこ.
そうなると,日本のサラリーマンという職種は,事実上の社会主義経済に近いものになるでしょう.






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