2017年12月3日日曜日

医師のキャリア Part 1:勤務医がお金に困る理由(出費について)

これからしばらく,勤務医のキャリアについて考えてみたいと思います.

勤務医の年収を聞くと,
「それだけの給料があれば,お金に困るなんてあり得ないでしょ」
と思われる方が多いと思います.

ですが,40歳〜50歳の勤務医のふところ事情は結構厳しいものがあります.

その理由として

1)勤務医&専業主婦という組み合わせの弊害
医師は,労働時間が長く,仕事のストレスも大きいため,勤務医(夫)&専業主婦という組み合わせが多いですね.
しかし,日本は累進課税制度のため,勤務医&専業主婦という組み合わせの相性はあまり良くありません.
・勤務医の給与所得1500万円&専業主婦
・公務員の夫の給与所得750万円&公務員の妻の給与所得750万円
について考えると,手元に残る金額は後者の方が多くなります.
関連リンク:なぜ、共働きがトクなの?

一見高額の所得に見えますが,
・所得税
・社会保障費(年金・健康保険)
が,勤務医の毎月の給与から大きく天引きされます.
(お財布に大きな手が突っ込まれて,ゴッソリもっていかれるイメージですね)

今後も,高額給与所得者に対する給与所得控除の減額,社会保障費負担の増加などが重くのしかかります.

2)出費が多い
・学会参加にかかる費用(参加費,交通費,宿泊費)
・教科書の費用
・学会の年会費
などは,一部所属する病院が負担してくれる場合もあると思いますが,多くは自分で負担することになります.
たくさん給料をもらっているイメージがあり,おごるシーンも多々ありますね.